独立開業を目指す公認会計士・税理士の方向けの記事

ITの大きなニーズ-複数の特徴の組み合わせで生まれる独自性

ITへの高いコンサルティングニーズ

新型コロナウイルスでついに著名人が亡くなってしまいました。8時だヨ全員集合世代で、オレたちひょうきん族が台頭してきた後も祖父母と一緒に頑なに全員集合を見ていました。志村けんさんは神様みたいな存在でした。最近はほとんどテレビを見なくなりましたが、訃報を聞いて思いのほか衝撃を受けました。ご冥福をお祈りいたします。

新型コロナウイルスへの警戒心はますます高まり、我々のような業界ではテレワークの動きが加速してくると思います。今でも私は東京のシステム業者の方とZoomで会議を行いチャットワークで情報共有していますが、そういった会議の形態がますます当たり前になってくるのだと思います。

こういった技術もITの一種で「とにかく誰か少しでも詳しい人」というだけで呼ばれます。公認会計士・税理士・中小企業診断士の中で、システムコンサルタント、システムエンジニア出身の人は実は少なくないと思いますが、そもそもそういった人はシステムに嫌気がさして士業を目指した人が多く、いまさらシステムに関係するコンサルティング業務を積極的にやりたいと考えている人はあまりいません。また、すでに士業が本業となっているため本業が忙しくてそのような業務にまで手が回りません。

こういった新しい業務形態(テレワーク)へのITを活用した対応となると、通常のシステム導入同様、いやそれどころではない業務フローの見直しや規程等のルールの整備が必要になってきます。やるとなれば集中して業務を実施する必要があります。おそらくそういったコンサルティングを実施した実績は今のところ少ないと思いますが、今後ニーズは増えていき、コンサルティング経験者は重宝されるようになる気がします。

こういった新しいITコンサルティングニーズではなく、通常のシステム導入に関するコンサルティング、システムの運用状況の評価に関するニーズが色々あるらしいことは最近になってわかってきました。そのまま即仕事になるものばかりではありませんが、様々なルートからそういう話が舞い込んできます。

コンサルティングという業務のメリットデメリット

コンサルティング業務というのは、顧客のニーズに純粋に応じればいいためやっていてやりがいを感じやすいというメリットがあります。また、会計基準や税法のようなルールに縛られず自由な発想で提案していいため、そういったルールを知らなかった、失念していたことによる致命的なミスというのは基本的にはありません。逆に、ルールが無いため自分でいろいろと常識に囚われずに考えなければならず、固定観念で思わぬ落とし穴にはまるというデメリットがあります。

また、監査は税務はコロコロと担当を変えられることは少ないため、一度契約すると安定収入になりやすいですが、コンサルティングはプロジェクト形式で終わったら一旦プロジェクトチームは解散となることが多いため、コンサルティングだけだと安定して収入を稼ぐのは難しいという点もデメリットです。

特徴が組み合わさることで独自性が生まれる

我々のような士業は、比較的同じことをやっていて差別化を図るのは難しいように見えますが、公認会計士・税理士に中小企業診断士の要素を加えることで「コンサルタントよりの会計士・税理士」という独自性が生まれ、さらにITに詳しいことで「ITコンサルタントよりの会計士・税理士」というさらなる独自性が生まれて、私よりITに詳しい人も私より会計に詳しい人もたくさんいる中で目立つことができるようになっています。

全く新しい、誰にも真似できない何かを追求してトップに立つというのは非常に難しい事だと思いますが、「1つであれば他の誰でもマネできる何か」を複数組み合わせることによって、組み合わせの珍しさで「他に(あまり)いない」を作り出して競争優位を生むというのは比較的目指しやすい方法だと思います。