大きな事があった2019年
こんにちは。当ブログをご覧いただきありがとうございます。
2019年には、個人的に色々なことがありました。独立開業ももちろん大きな人生の分岐点になりましたが、ロングトライアスロン(宮古島・長崎五島Aタイプ)初挑戦・完走、母の死、妻の手術など自分の中で非常に大きなライフイベントがあり、人生について大いに考えさせられました。
中でも、母の死は癌が原因で、たまたま有給の消化期間と亡くなる時期が一致したことにより、通常では考えらない時間を共に過ごすことができました。亡くなるまでの約1ヵ月間、日々弱っていく母は死とは何か、人生とは何かを身をもって示してくれているようでした。
死に際し持っていけるもの
母の死を通して私が最も痛感したのは「死ぬ際には何も持っていけない」という厳然たる事実です。当たり前のことなのですが、我々は本当にそれを当たり前のことだとして生きているでしょうか。永遠に生き続けると錯覚していないでしょうか。
母はコツコツと貯蓄していましたが、それを使うことなく亡くなってしまいました。その結果、子に多少なりとも財産を残すことができ、私は大変助かりましたが、それでも母が自分でもっと有意義に使うことができたのではないか、もしこのタイミングで亡くなることがわかっていたなら、そのお金を使ってもっといろいろな思いでを作ることができたのではないかと考えてしまいます。
死の瞬間、自分一人が得をするために行った行動は全く無意味になり、世のため人のために行った行動は、生きている人たちの感謝の念としてこの世に残ります。最期に残るのは「自分の人生は意義のあるものだった」という想いです。死の間際に多くの人が感謝を伝えに来ましたが、その時母は泣いて喜んでいました。仮に自分の人生が自分一人のためだけに使われ、その人生が閉じる瞬間、人は非常に空しい気持ちになってしまうのではないかと思います。しかし、普段の生活では、自分ができるだけ得をするように考えてしまうのが人情です。それは、自分がいずれ死を迎えるということを忘れてしまっているからではないかと思います。
いつ亡くなるかわからないから準備しておきたいこと
母の死後、様々な手続きに奔走し、遺産相続についても父と妹と協議して遺産分割協議書を作成しました。母はこんなに早く亡くなるとは思っておらず、遺言のようなものも特に準備していませんでした。
癌だったので、ある程度死期が読める状況であったにもかかわらず、母が死を覚悟したように見えたのは死の直前1週間ぐらいの時期でした。今振り返ると、何度も死を経験している介護の方などのプロの方から見ると、恐らく1か月ぐらい前には「もう助からない」と感じられていたと思います。それでも、我々家族は信じたくなかったですし、もう助かりませんと率直に言われることもありませんので、死を覚悟した時点ですでに準備ができるような状況ではなくなっているというのが現実でした。
人はやがて死を迎えるということは確実ですので、相続のことについては財産があればあるほど事前に真剣に考える必要があると思います。私の家族は父に決定を一任し兄妹とも文句は言わないとした上で、相続税の観点からは子にできるだけ相続させた方が得をすると父に伝えておいたところ、幸いなことに誰からも文句の出ない結果になりました。
しかし通常は、財産が絡むと先ほどの話ではないですが自分ができるだけ得をしようという心理が働いてしまうと思います。そして、自分のもらえる分は過小評価し、他の人がもらう分は過大評価してしまうのが人です。その結果、全員が不満を持つ結果になりかねません。
相続について第三者に入ってほしい、相続税について相談したい、遺産分割協議書を作成してほしい等ありましたら、お問い合わせフォームからご相談ください。初回のご相談は無料です。