最初にコンタクトをとった税理士に決めるという事実
freeeの認定アドバイザー(どうやら7月からは条件が変わるみたいですが)になっているので、たまにfreeeから税理士を探している人がいますというお問い合わせが来ることがあります。ところが、メールなり電話なり先方の指定する方法でコンタクトを取ってみてもほとんど返答はありません。電話に出てもらえず、留守電に入れてみても特に折り返しの電話が来たりもしません。
そんなわけで、あまりあてにしない方がいいのだろうと思っていましたが、先日freeeの担当の方とお話ししている中でどういう形で問い合わせの連絡をしているのかを教えていただきました。
顧客から問い合わせがあった時、問い合わせの条件に一番近いと思われる3名の税理士が選ばれ連絡をしているそうです。この時、顧客は3名の税理士の中から一番条件にあった人を選択するような気がしますが、我々税理士が3名に連絡されていることを知らなかったように、顧客も3名に連絡がいったことを知りません。そこで、最初にコンタクトを取った税理士が特に問題なければそのまま契約へと進むことになるようです。
そうなってくると、いかに他の2名の税理士よりも経験豊富で価格も安いといい所しかない税理士だったとしても最初にコンタクトを取れなかったら意味がありません。これは、逆に言えば経験が浅く、競争力が無い税理士にもチャンスがあるという事を意味します。
私はそもそもお問い合わせの連絡が来ていることに気付くのが遅く、気付いた後も「この時間はちょっと遅いかな。明日にしよう」などと悠長に構えていました。
コミュニケーションの時間が信頼感を積み上げる
この話を聞いて、「なるほど、とにかく気づいたら即連絡を取らないといけないのか」と思い、できるだけ早めに連絡を取ろうと頑張ってみてはいるのですが、連絡がきた瞬間返信するというのは至難の業でなかなかうまくいきません。
そんな中、お問い合わせ用のフォームに初めて返信が来た会社がありました。そこで電話をかけてみると普通につながり、20分ぐらい話を伺うことができました。日曜日にfreeeの使い方について説明しに行くという話でまとまりましたが、「とりあえず、今日別の税理士さんが話をしに来るから、それ聞いてからまた連絡します」という話で電話が終わりました。やはりコンタクト勝負で負けていたようです。
次の日、特に音沙汰がないのでこちらから連絡してみると、「ああ、日曜日に来てくれる話になってたから、まずはそれをお願いします」とのことでした。私としては連絡が無かったのでこの話は無くなったのだろうと思って、相手の税理士さんはどんな感じだったのか話だけでも聞いてみようと思って連絡したのですが、先方は私の方の話を優先することにしたので連絡しなくていいと思っていたようでした。
コンタクトのスピードでは負けてしまっていたのですが、私の方が先に電話である程度の時間お話をすることができたので、その間に優先順位が逆転したようです。「他の人からも電話がかかってきて。すごい電話かかってくるんだね」とおっしゃっていました(すごいと言っても多分3名です)が、もう一人もやはり電話をかけたようで、私は2番手だったようです。
今回の場合はたまたま、初回の連絡手段の指定が無く、電話番号の記載があったため電話しましたが、初回の連絡手段の指定がメールだったとしても、まずはメールを送り、できるだけ早いタイミングで「メール届きました?」みたいな感じで電話をするのがいいようです。結局、実際に会話をした相手とメールの文面だけとでは、話し方や話す内容、雰囲気など、伝わるものが大きく異なります。
実際に会うのが一番色々と言葉以外のものが伝わると思いますし、今回はたまたま会いに行った税理士の方と条件が合わなかったのだと思います。条件がぴったりだったら再逆転してそちらの税理士さんに決まっていたでしょう。が、突然押し掛けるのはさすがに迷惑だと思います。まず電話で一番最初につながり、お互い話をする中で「頼んでもよさそう」と思ってもらうのが営業では重要で、能力やサービス内容よりもそちらの方が優先されがちなのだ、という事を学んだ貴重な経験でした(ただ今回メニューや価格の話は一切していないので、このまま契約ができるのかは不明です)。