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国や自治体は様々な中小企業の支援策を要しているのですが、そのすべてを把握するのは難しく、できる限りモニタリングしている税理士でもちゃんと勉強していないと知らないことも多々あります。今回の記事では、意外と認知度が低く、しかし強力な「経営力向上計画」について記載します。

「税額控除」という強力な中小企業支援策

中小企業支援策の中でも「税額控除」というのは非常に強力な支援策です。文字通り、納付する税額をダイレクトに差し引いてくれます。この税額控除は即時償却という多額の固定資産の減価償却を一気にやってもいいという制度とセットになって出てきます。

しかし、即時償却というのは、結果的に次年度以降の利益を増やす効果があり、それは納税額が増えることを意味しているため、「課税の繰り延べ」に過ぎず、トータルで見ると減税はされていません。

ところが、税額控除は税額そのものを減税してくれているため、永久に納付税額が少なくなります。ではなぜ即時償却という税額控除より弱い制度とセットになているかというと、即時償却の方が単年度で見ると大幅に納税額が減ることになるため、目先のインパクトで経営者が選びたくなってしまうという事情があります。

例えていうなら、500万円を無利子で貸してくれるのと、50万円補助してくれるという制度が選べるときに、その年に入ってくるキャッシュは500万円の方が10倍もあるため、返さなくてもいい50万円よりも返さなければいけない500万円を取ってしまうという状況に似ています。

中小企業経営強化税制

この税額控除を狙えるものとして、中小企業経営強化税制というものがあります。厳密には色々と条件がありますが、簡単に言うと、取得した設備(固定資産)の10%の税額を控除してもらえる制度です。1,000万円の設備を購入したら100万円の税金が軽減されます。

ちなみに、即時償却の方を選択すると1,000万円分を経費にできるので、法人税率が30%だとすると300万円の課税の繰り延べ効果があります。ただしこっちのほうは先ほど説明したとおり、次の年から計上できていたはずの減価償却費が無くなる分利益が増えてしまいますので、納税額が次年度以降トータルで300万円増えることになります。

是非使いたい中小企業経営強化税制ですが、この税制を利用しい時に必要になるのが「経営力向上計画」です。

経営力向上計画

経営力向上計画とは、中小企業者(資本金10億円以下、従業員2,000人以下)が国に対して提出する事業計画書のことで、指定の様式に従い作成して国に提出します。

この計画の認定を国からもらっていなければ、先ほどの中小企業経営強化税制を含む各種の税制や金融政策等が利用できません。このため、経営力向上計画はとりあえず認定を受けておいて損はないものになります。

意外なほど認知度が低い計画

このような、多少面倒でも大きなメリットが見込める経営力向上計画ですが、令和2年3月31日時点で10万件ちょっとの中小企業しか認定されていません。

どの程度なのかがイメージしづらいかもしれませんが、申請の対象となる規模の中小企業は少なくとも300万社はあります。そして、この経営力向上計画が不要だった時期の中小企業経営強化税制を利用した中小企業は40万社あったそうです。つまり、この計画を知らないがために損をしている中小企業が30万社ぐらいある可能性があるという事です。

この計画の認知度が低い理由

あくまで推測ですが、この計画の認知度が低い理由として考えられるのは、計画策定支援は税理士の範疇ではないと考えている税理士が多い点があります。こういった支援は中小企業診断士が実施しているケースが多いです。他方で、中小企業診断士は税制については疎いため、支援のメリットが分かりにくくなっています。

こうして、税理士と中小企業診断士の間でお見合いの状態になっており、計画策定の支援ができない税理士も、税制のメリットが分からない中小企業診断士も積極的に奨めていないのではないかと思います。

計画策定の支援をご希望の方へ

税理士と中小企業診断士の狭間にある計画策定支援ですが、私のように税理士兼中小企業診断士はむしろ得意とする分野です。計画策定は認定が受けられた時点で成功報酬10万円でご支援させていただいています。

また、顧問契約を締結いただける(すでにいただいている)人には5万円でご支援いたします。是非ezakitakakazu.office@gmail.comまでご連絡いただければと思います。


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