経営に役立つ情報を知りたい経営者の方向けの記事

トライアスロンに挑戦する-走るスピードが急速に落ちた理由

コロナ禍で軒並み中止になった大会

コロナウイルスのせいでマラソンやトライアスロンの大会は軒並み中止もしくはごく少数に絞った開催になってしまい今年出ようと思っていた大会は全て中止になってしまいました。来年も不透明な状況で、昨年、目標にしていたロングトライアスロンに出場できて本当によかったと思います。

知り合いの人の中には、バラモンキング(五島長崎国際トライアスロン大会)に憧れてトライアスロンを始めたものの、2019年は申し込みに手間取り先着順のため間に合わず、2020年に念願の出場権を手にした人もいました。マラソンは3時間以内で走れるサブスリーランナーで年代別入賞も狙える実力者なのに、不運としか言いようがありません。

トライアスロンに挑戦しようと思ったきっかけ

それまでマラソンも走ったことが無い私が、フルマラソンですら一部でしかないトライアスロンにチャレンジしようと思ったのは、ふとトライアスロンにチャレンジしたいと思っていたことを思い出したからでした。

きっかけは小学生の頃にテレビで見たトライアスロンのニュースでした。「そんなことが人間に可能なのか」と衝撃を受け、その時はそれだけで終わったのですが、その後高校に入り、毎日4時間泳がされたり、極寒の1月に寒中水泳を強要される水球部に入部し、肉体の限界を試すことになり、「人の体は意外と頑丈にできている」という事を肌で知ることになりました。大学では2日かけて100㎞歩くイベントに毎年参加したり、長時間体を動かすことに関して抵抗が無くなり、トライアスロンに出場するというのも不可能ではないと思える程度の素養は培われていました。

しかし、やればできるというのと、実際にやろうとすることの間には大きな壁があり、色々と忙しくしているうちにトライアスロンへの憧れは今まで忘れ去られていました。

始めにトライアスロンについて調べ始めた2017年の秋の時点では、ロングトライアスロンは日本に4つあり、それぞれ距離も制限時間も違うといったことすら知りませんでした。最初に目標に考えたのは宮古島トライアスロン大会(通称ストロングマン)でしたが、五島長崎国際トライアスロン大会(通称バラモンキング)の方が距離が長く、私が小学生の頃に見たニュースは恐らくアイアンマンと言われるハワイ発祥のトライアスロンで、その距離はバラモンキングと同じでした。またストロングマンは非常に評判がいい大会ですが、抽選で競争率も高いこと、4月開催で監査繁忙期と重なっていることなどでちょっと目標として不確実な部分がありました。そこで、最終目標をバラモンキングとし、最短で出場するための計画を立てました。

2017年10月に練習を始め、2018年1月に初めてマラソンに出た話

最初のステップとして、まずはフルマラソンに出場し完走してみる必要があると思いました。マラソンを完走できないのにトライアスロンの完走は無理です。練習を始めてランニングのデータを取ってみると、どうやら頑張れば4時間以内での完走は狙えそうということが分かってきました。そこで、まずはマラソンの完走、そしてトライアスロンへ移行する条件として、4時間以内の完走を目標にしました。

こうして10月から3ヵ月の練習の結果、最初に走った天草マラソンでは3時間46分で完走できました。そこでトライアスロンを始めることにしました。トライアスロンを始めるためには、自転車が必要です。

それはともかく、無事4時間を切ったマラソンですが、4月あたりから急に走るスピードが遅くなっていきました。今までと変わらず頑張って走っているつもりでもどんどん遅くなっていきます。スランプかと落ち込みましたが、実はこれは普通のことでした。

気温と走るスピードとの関係

マラソンは冬のスポーツです。というのも、人は暑いと速く走れなくなります。最近は連日30度を超えていますが、こんな時に真冬と同じスピードで走れる人がいたらロボットか何かだと思います。普段はジョギングする人も、この時期は走る気すら起きないという人も結構いるのではないでしょうか。持久走に関しては人がベストのパフォーマンスを発揮できるのは気温15度を下回ったあたりからです。

よく考えると当たり前のことなのですが、当時の私はそのことに最初気が付かず、どんどん遅くなっていくことにショックを受けていました。人のせいにしない、環境のせいにしないという話は経営でも言われることですが、私はこのような環境の要因で当然に悪化する指標については、冷静に分析する必要があると思います。真冬のスピードをベースに評価して強引に速く走ろうとしたら間違いなく倒れてしまいます。

きちんと気温とスピードとの相関関係を把握し、この気温ではベストのパフォーマンスから何%落ちるはず、であれば適正なスピードのラインは時速○○といった形で評価してはじめて正しく評価できるのではないでしょうか。

こういった環境要因を考慮する際のポイントは、単純に環境のせいとするのではなく、環境要因の結果こういったところがこのぐらい悪化するはずと定量化して考えることです。出なければただのできな言い訳に都合よくつかわれてしまい、真の原因が見えなくなってしまいます。