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必要に迫られる働き方改革

今までも働き方改革を行わねばという動きはありましたが、ここにきて我々のようなホワイトワーカーがテレワーク(在宅勤務)をやらざるを得ない事態になってきました。

実際に人が移動し、モノやサービスを手に入れなければ成立しないビジネスは遠隔で何か作業をするというのは難しいです。旅行・観光産業は人がその場に移動してはじめて成立するビジネスですし、外食産業は人がその場で食事をしてはじめて成立するビジネスです。イベント産業もどうように特定の場所に人が集まって初めて成立します。ここにきてZoom飲み会とか、Zoomで高齢者が寄り合うとかいろいろと聞きますが、どうなってくるのか未知数です。個人的には、自宅でながらで何か作業をしながら飲み会をしたり集まったりするというのはそれはそれで面白そうですが、会って飲む代わりにはならない気がしています。

情報を扱うのみで、その情報をどのように入手し加工するかにかかっているホワイトカラーの仕事はやり方によっては、これらの人が移動してはじめて成立するビジネスよりもはるかにテレワークに適性があるはずです。ところが、テレワークを簡単にできない理由がいくつかあります。

一つは、業務実施上の壁、もう一つはセキュリティの壁です。

常務実施上の壁その① 紙で見ないと…

デジタル化がかなり進んでいるはずの現代ですが、現場では紙に頼った運用が多く残っています。デュアルモニターがメジャーになり、ノートパソコンよりも大きなモニターに画面を拡張して2画面で作業するスタイルが一般的になってきましたが、そうなってもなお紙の視認性にはかないません。細かいチェックが必要な作業では、どうしても紙にペンや鉛筆でチェックマークを付けていく方がはるかに間違いが少ない印象があります。

これも、慣れろ!という話でしかないのですが、紙でやれば簡単な作業を知っているとパソコンでやるのはかなりのストレスを伴います。また、誤りが許されないチェックの時などは慣れろでは済まないケースもあります。

業務実施上の壁その② ちょっとした相談ができない…

もう一つは、隣に座っていればすぐ聞けることも離れているから聞きづらい、それで長い事悩んでしまうなどがあります。これもメッセンジャー等で気軽にメッセージを飛ばせればいいのですが、隣なら忙しそうかどうかわかりますが、顔が見えないと不安というのはあります。なかなか返事が返ってこないで時間を棒に振るということもあるかもしれません。

セキュリティの壁その① 紙の持ち出しダメ!ゼッタイ!

紙というのは物理的にそこに存在するものなので、遠隔でアクセスすることは困難です。以前ゼロトラストをテーマにした記事を書きましたが、紙の情報は事務所という組織内の物理的なセキュリティに守られた空間であれば、ある程度ずさんな管理になってしまってもめったなことでは盗取されることはありませんが、一たび外に出てしまうと、個々の危機管理能力に依存することになり組織としての管理は不可能になってしまいます。

気を付けるしかないのですが、万が一があったらと思うと簡単に許可は出せないというのが管理者としての本音だと思います。さらに、事務所という場所に保管しているからこそ、複数の人が同一の紙情報にアクセスできるのであって、誰かが持ち出してしまい、その情報のコピーもない場合にはほかに必要としている人が困ることになります。こうなると今度は業務実施上の壁が現れます。

セキュリティの壁その② 家からインターネットにつないでも大丈夫…?

もう一つはまさに情報セキュリティの話になりますが、VPNでもない普通のインターネット回線を利用した組織内ネットワークとの情報のやり取りは情報セキュリティの面で不安です。組織内ネットワークの中だけで情報をやり取りする分には気にする必要が無かったデータの送受信が外の環境を利用することで、外の環境の信頼性が重要になってきます。

紙の持ち出し同様、いかに組織のセキュリティレベルを上げても一度組織内ネットワークの外に出てしまうと、やはり個人の情報リテラシーやセキュリティ意識に依存してしまう点は紙の場合と同様です。

個人的には、紙もデータもよっぽど意識が低い人でなければ大丈夫だと思いますが、万が一という話になってくると万が一はあり得るためなかなか思い切った許可が出せないというのが組織が大きくなればなるほどあると思います。この点、大手監査法人などはその資本力を活かして以前から遠隔でのセキュリティ投資を行ってきているため、追加投資は無くてもテレワークは可能なようです。

ホワイトカラーの仕事がテレワークを実現するには、紙という物理的制約がある情報のデータ化、チャット等のコミュニケーションツールの浸透、遠隔作業を前提としたネットワークセキュリティ環境の構築が必要になってきます。


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