経営に役立つ情報を知りたい経営者の方向けの記事

会計・経営・ITそれぞれの守備範囲

システムコンサルタント出身の公認会計士として感じること

こんにちは。当ブログをご覧いただきありがとうございます。
この記事では、私が業務経験を通して感じたことについてご紹介させていただきます。

私は、監査法人に就職する際「ITに強いです!」というのがアピールポイントととして非常に有効だったと感じました。というのも、公認会計士の試験科目には「システム」とか「プログラム」といった科目はありません。テストは昔ながらの紙に書く方式で、まじめに会計士試験の勉強している人ほどITとは縁遠くなります。このため、公認会計士の中でITに苦手意識を持っている人は非常に多いです。Excel・Wordを使って調書を作り、高度なチェック機能を持つ独自の監査システムを利用している今でも、ITという言葉に抵抗を感じる人は多いのではないでしょうか。

そうして数年、会計監査のIT部分を担当したり通常の会計監査のスタッフ業務をこなしていると、「グループのコンサルティング会社に出向しませんか?」という募集がありました。もともと公認会計士を目指した動機が「コンサルティングをちゃんと行いたかったら会計知識が必須なんじゃないか」と思ったことだったので、これはチャンスと上司に相談もせずに応募してしまいました(怒られはしませんでしたが、後で注意されました…)。

ここでは、「会計に強いです!」というのがアピールポイントになります。コンサルタントというのは、会計に強くて当たり前のような気がしますが、意外と会計に苦手意識を持っている人は多いと思います。私も、システムコンサルタント時代、会計については無知で、だからこそ公認会計士に憧れたという経緯があります。また、中小企業診断士の方も「決算書読めますか?」と聞くと「まあ一応…」ぐらいの感じになってしまう人が大多数だと思います。

まして、出向先は会計事務所のグループ会社で外部からは会計に強くて当たり前と思われているので、「会計の専門家ですよね?」と突っ込まれて会計に関する資格もなく、会計は素人だというわけにもいきません。このため、会計の専門家を一人置いておくことは会計に関する知識が必要な際に役に立ちます。

そして、システム導入を支援するコンサルタント(ITに強い人)の中で経営や会計に強い人はあまりいません。会計システムを導入するコンサルタントでさえ、会計について詳しいという人はあまりいないのではないでしょうか。システム導入のコンサルタントは、システム導入の専門家であるため、導入するシステムは会計に限らず人事給与や、販売システム、生産システムと多岐にわたります。当然業務に関しても多岐にわたるためそれぞれの業務を深く理解する時間的な余裕がありません。その結果「とにかく円滑にシステムを入れる」ということに特化していくと経営についても詳しくなりません。

こういった特性を理解して、必要な分野の専門家を集めてチームを組むようにしないと、「システムコンサルタントって会計のことわからないの!?わかると思って会計の専門家入れてなかった!」と勝手な思い込みでプロジェクトが混乱する事態も防げるのではないでしょうか。

3分野の人材の特性を踏まえての当事務所の強み

当事務所では、会計(公認会計士・税理士)・経営(中小企業診断士・経営コンサルタント出身)・IT(システムコンサルタント出身・システム監査技術者)という強みがあります。これは上記の3つの分野を包含するオールマイティーな専門性!と言いたいところですが、当然、それぞれの専門分野に掛けられる時間はそれ一本でやっている人に比べて少なくなっています。

当事務所の強みは、「それだけしかできないのでは困る」という複数の分野にまたがる課題が生じており、「しかし規模はそれほど大きくない(多額の投資はできない)」とプロジェクトチームを大規模に組成する必要がない(組成できない)場合に、最も価値がある業務提供が可能になります。

例えば、「会計システム導入にあたり管理会計のルールを整備したい、その後の会計システムの選定・導入・定着化まで一貫して対応してほい」「税務顧問として税務申告もやってもらいたい、それだけではなく資金調達等のCFO的役割も委託したい」「経験者がほとんどいない未知の分野のプロジェクトをリードしてほしい」といった内容があげられます。

当事務所では中小企業診断士×税理士の顧問契約についても提供しています。お問い合わせフォームからお気軽にご相談ください。初回のご相談は無料です。