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今日は熊本の顧問先の本年最後の訪問の日でした。ここ最近はZoomによる対応でしたが、棚卸の視察も兼ねて久々に訪問させていただきました。

製造機械を受注生産する会社

昨年春頃にかつて実務補習を一緒にやった中小企業診断士の同期の方から「税理士が辞めるため代わりに顧問になって欲しい」とご連絡をいただきました。独立して税理士経験があまりない私にとっては、それなりに大きな会社で荷が重い気がしましたが、かなり困っているようだったので受けることにしました。

その中小企業診断士の方も、会社の委託を受けて財務担当役員の様なポジションになっており、税理士事務所での勤務経験もあったためある程度税務にも明るい方だったのですが、税理士資格を保有していないため不安になってのご相談でした。

業種は製造業で、元々製造業に興味があったもののこれまでのコンサル・監査の経験上ほぼ製造業と接点が無かったので、私としても興味がありました。

月次の打ち合わせの内容

毎月、現地に行って何かしら会社の課題についてご相談を受けているうちに1日が過ぎて帰るというのを繰り返していましたが、今日は実際の製造現場を見学させていただき、12月末決算に向けての棚卸の状況を見せていただきました。

今まで業務の様子を見る機会が無かったのですが、今回実際に現場を見せてもらって「やっぱり現場を見るというのは大事だな」と改めて思いました。会計監査においても棚卸立会や固定資産の実査、支店往査など現場に赴く機会はよくありましたが、今まで数字の上でのイメージでしかなかった会社のイメージがかなり具体的になります。

先方からもそういった「会社のことを理解しよう」という姿勢は歓迎され、こちらの提案についても聞き入れてもらいやすくなる気がします。なあなあにならないように気を付けないといけませんが、コミュニケーションが取りやすくなるのはいい事です。

金融機関を紹介された時の私の行動

今日の一番の目的は棚卸の状況を見せてもらって改善点について話し合うというものでしたが、途中年末のあいさつで金融機関の方がいらっしゃったのでついでに紹介していただきました。その方は5分ぐらいお話ししてすぐにお帰りになりました。

私にとってはそれだけの事だったのですが、夜、社長と財務担当者と飲んでいた時に、「昼に金融機関を紹介した時に、担当者が帰るのを一緒に見送ってくれたのは嬉しかった。これから偉くなっていくと思うけど、そういう気持ちは忘れないで欲しい」と言われました。

私は顧問税理士なので、金融機関から見た場合は会社の側の人間だろうと思い、社長の横で担当の方を見送ったのですが、そんなことをする税理士は珍しいとのことでした。確かに、最初席に着くとき自分の座る場所について一瞬迷いました。

経営者は税理士の当事者意識の有無を見ている

私はこのことをほとんど意識していなかったのですが、社長に感謝されて初めて「経営者というのは税理士が自分の事のように会社を考えてくれているかどうかを思った以上に気にされているんだな」と思いました。

もう一つ、先輩税理士のサイトでお客様の声のようなものを読んだ時に「自社のことを『うち』と呼んでくれることに感動した」という話があり、これも当事者意識の有無を気にした結果だと思います。

独立性を重視する公認会計士

公認会計士についても、会社から報酬をもらっている以上会社に対して当事者意識をもって接するのはいい事だと思います。しかし、公認会計士の場合は投資家に対して適正な財務諸表が提供されているということを保証するという使命があり、完全に会社の味方になることはできません。

会社が決算内容を良く見せるために会計基準から逸脱した会計処理を行おうとした場合は容赦なく修正を依頼しなければなりませんし、その結果、金融機関が融資してくれなくなるなど会社の業績が悪化する可能性もゼロではありません。

そういう意味では、社長の横に立つというケースはまずないですし、社長に説明するために向かい合うことになります。

公認会計士と税理士の間にはこのようなスタンスの違いがあるものの、顧問税理士になる以上は、税理士のように経営者の味方になりつつ、公認会計士のようにきれいな決算書を作れる方向に会社を導いていかなければならないのだろうと思います。


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