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企業版ふるさと納税という制度があるのをご存じでしょうか。個人版ふるさと納税は国がやり過ぎであると制限を始めた後も相変わらず活況を呈していますが、企業版ふるさと納税についてはあまり耳にしません。

ネットで調べると、企業版ふるさと納税について節税効果を謳っているサイトもたくさんありますが、本当に節税効果はあるのかについて書いてみたいと思います。

そもそもふるさと納税とは

そもそもふるさと納税とは、「納税する代わりに別の自治体(ふるさとの自治体)に寄附をする」という制度です。個人版のふるさと納税はそうやって本来税金として納めるはずだったお金を別の自治体に寄附することで、寄附してもらった自治体がお礼の品を渡しています。

このお礼の品の価値の分だけ得をすることになるため活況を呈しています。一方で、企業版ふるさと納税については、見返りがありません。つまり、本来のふるさと納税である「税金を納める代わりにごくわずかな負担で好きな自治体に寄附ができる」という制度です。

この実質的な負担額が、現行の制度では1割になっています。「本来であれば、自治体への寄附金は法人税等の軽減効果3割のところ、ふるさと納税によって、9割が節税されてなんと1割の負担で寄附ができる!」という制度です。

そもそも寄附したかったんですか?

ここで、問題になってくるのは「あなたは租税回避がしたかったんですか?自治体に寄附がしたかったんですか?」という部分です。もし、自治体に寄附したかったんだよ!という企業であれば、大いに活用できます。どのみち税金として取られていたお金で9割が賄われ、たった1割の負担で寄附ができてしまうのです。

しかし、「別に寄附に興味は無いんだけど…寄附すれば税金が安くなるんですよね?」という方は、この制度の活用はやめておいた方がいいと思います。なぜなら、確かに税金は軽減されますが、結局お金は寄附として出ていくためです。それどころか、出ていくお金は寄付金額の1割分増えてしまいます。

この話は、寄附にどれだけの価値を見出せるかにかかっています。「寄附なんてお金を捨てているようなもんだ!何の意味もない」と考えている場合、寄附の価値はゼロなので、企業版ふるさと納税で節税効果を狙った結果、寄附金額の1割分損をしたことになります。

一方で、「寄附って社会貢献アピールもできるし、自分がお世話になっている自治体に恩返ししたいし、別に節税関係なく毎年一定額は絶対寄附したい!」と考えている場合、企業版ふるさと納税で納税額が軽減されることはとても助かります。

ちなみに、この話は黒字の企業の話です。赤字の企業はそもそも払う税金が無いため、税額は軽減されず寄附した分丸々お金は出ていきます。

企業版ふるさと納税があまり話題に上がらない理由

企業版ふるさと納税があまり話題に上がらない理由は、上記の話にあるように「寄附にあまり価値を見出せない」企業が多いからだと思います。社会に貢献していることをアピールすると企業のブランド力が上がる、自治体と協力して業務を行うことが多い、広告宣伝効果が大きく見込めるなどのメリットを企業が感じているのであれば、もっと話題になると思います。

自治体もふるさと納税してくれた企業を大々的に発表するとか、露骨な見返りはできないにせよ間接的に広告宣伝に協力する等、普及のためには努力が必要なのではないかと思います。


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