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ITによる業務効率化と業績アップの関係

全ては業績をアップさせるため

ITによる業務効率化で、1時間かかっていた作業が5分で!と言ったところで、それがいったいどういう風に会社の業績に影響しているかはよくわからないという事はよくある話です。

会社の業績との関係は説明できないが、効率化できたことは間違いない、人件費換算で○○円だ!というのはITによる業務効率化を行った際によく言われるロジックです。しかし、人件費換算の金額というのは、実際に人件費が浮いているわけでは無く、本当に人件費を削減するためには解雇するか、残業が減る必要があります。人件費換算というのはあくまで、時間に平均人件費をかけた時間効率を可視化したものです。

本当に効果を感じるためには、この会社の業績に結び付くことから逃げるわけにはいきません。会社の業績がITによる業務効率化によって上向くにはどうすればいいのかについて真剣に考えると、「営業部隊が営業に使える時間が増える」「製造部隊が製造に使える時間が増える」と言ったことが必要なことが分かります。

会社の付加価値を生む業務に携わっている部署をフロントオフィス(⇔バックオフィス)と言ったりしますが、このフロントオフィスが本業に使える時間を増やすことができる必要があります。もちろん、ボトルネックが市場にある場合、いくらフロントオフィスの使える時間が増えても業績がアップすることは無いかもしれません。

しかし、ITによる業務効率化で目指すべきは、生産性の向上、同じ時間でより多くに営業活動を生産活動を行えるようにすることです。結果的に業績アップが数字として表れなかったとしても、生産性を向上していない効率化は意味がなく、向上している効率化は意味があると定義します。

全ての従業員について回る「勤怠管理」

そう考えた時に、フロントオフィスに所属する従業員がフロントオフィスの本業以外の作業に費やしている時間をできるだけ低減してあげることがITによる業務効率化の使命です。わかりやすい話として、勤怠管理にかかわる作業があります。勤怠管理の申請、打刻といった事務処理作業はちょこちょこと時間を奪われる作業です。

また、Excelで作成、紙で作成とやっていると、給与システムへの入力作業も発生する等間違いのもとを生み出す上に時間もかかることになります。そこで、この勤怠管理の効率化は喫緊の課題であり、また昨今の残業時間の把握など労務管理の要件の厳格化に伴い、手作業でやると煩雑な業務として負荷が高まりつつあります。

地味に時間がかかる「経費精算」

特に営業部隊に影響がある、経費精算もかなり時間が取られる付加価値を生まない作業です。この経費精算も領収書を台紙に張り、システムに入力しという作業で月に1時間以上かかったりする人も少なくないと思います。この経費精算も、領収書を写メで取り、その場ですぐに申請出来たら非常に楽になります。

この経費精算の作業も、最近はシステムによる効率化が進んでおり、システム導入によって楽になる可能性を秘めている業務です。しかも営業部隊の時間削減につながり、より営業に時間を使えるようになります。

付加価値向上を狙う「名刺管理」

名刺はかなり属人的な管理がなされていることが多いですが、従業員の持っている名刺をデータベース化して会社全体の情報資産として管理し、かつ名詞だけではわからないその人の趣味や最近のイベントなど話をしていて入手した情報をその名刺に紐づけて入力しておけば、それを他の従業員が参照して別の機会にあった時にその話題を出しやすく、情報共有がうまくいっている印象も与えることができます。

これらのIT化はどの会社でも関係がある分野で共通して検討が必要な分野です。そして勤怠管理と経費精算は最終的に会計システムへと流れていく情報の元になるため、会計システムとの連携も考慮した上でシステム化を検討する必要があります。