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監査で使う時間のほとんどは取引の実在性・網羅性の確認

会計監査においては、実査・確認・立会が重要だと言われます。実査は現金が実在しているのか漏れはないか、確認は口座残高が実在しているのか漏れはないか、立会は棚卸資産が実在しているのか漏れはないかという実在性と網羅性の強力な監査証拠を入手するために行われる監査手続です。

この他にも、契約書や領収書などの証憑との照合手続は本当にその取引は存在しているのかといった確認です。実在しない取引が決算書に計上されていたら架空取引というあってはならない事態ですし、実在している取引が計上されていなかったら今度は簿外処理、計上漏れというこれまたあってはならない事態のため、最低限この部分をチェックするというのは監査において重要です。

理想は全ての取引の形跡と帳簿上の記録を比較してみることですが現実的ではないため、金額的に重要なものをサンプルチェックしていくことになります。それでもこの作業はかなりの時間と労力がかかり、監査に費やされる時間の大半はこの実在する取引が網羅的に帳簿に記録されていっているかの確認作業になります。

「この会計処理は妥当だったのか」の検証は難しい

監査の時間や人員などリソースが無限にあるのであればいくらでも詳細まで調査することができますが、実際にはコストと期限の問題から限界があります。そこで、最低限やるべきことをやっているうちに、監査に使える時間が無くなってしまいがちです。上場企業のように、一流の経理担当者が会計処理を行っている場合にはそれでも大丈夫なのかもしれませんが、組織の規模が小さくなればなるほど経理の専門知識が無い方が経理処理を行っており、「本当にこの処理で大丈夫なんだろうか」と不安を抱えながら会計処理を行っています。

そこで、「そもそもこの会計処理は妥当なのか」といった部分で、経理担当者は指摘を受けることを期待しており、監査でもその部分を見た方がいいという事になるのですが、組織の規模が小さくなればなるほど監査報酬の金額も小さくなるため、監査リソースも限定されるというジレンマがあります。

独立してから比較的小規模な組織の監査を手伝っていて、この点が上場企業のような企業を相手にするのに比べて監査によりコンサル的な視点が必要と言われる所以なのかと思います。


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