福岡県持続化緊急支援金
国が給付する持続化給付金がもらえる基準は今年のどこかの月が前年同月比で売上が半減してしまっている法人もしくは個人事業主です。しかし、売上半減というのは相当な減少です。対象となるのは、恐らく全く客足が途絶えていると思われる観光・冠婚葬祭・外食といったところか、普段から売上が不規則な業界に限られると思います。
美容室や理容室の方の話を聞いてみると「売上は減っているけど、半減はさすがにない」と言っていましたし、そういう人はかなりいるのではないかと思います。そういう人を救済するためだと思いますが、国と同じ基準で、「売上の減少が前年同月比30%以上50%未満減少した月があること」を条件に福岡県では法人50万円、個人25万円の給付金制度が準備されました。50%以上減少している会社は申請できません。国の給付金の4分の1になりますが、まったくもらえないよりはいいと思います。
国の持続化給付金との二重取りは可能か
福岡県持続化緊急支援金は、国の持続化給付金に申請していた場合はもらえません。しかし、国の持続化給付金は福岡県持続化緊急支援金に申請していても申請可能です。そして福岡県持続化緊急支援金の締め切りは今月末、つまり2020年6月30日です(※)。
※(6月12日追記)6月11日に7月31日まで締め切りが延長されました。
福岡県持続化緊急支援金申請までに売上の前年同月比が減少幅が30%以上50%未満で、50%以上減少していない会社が、申請時点以降に50%以上の売上減少になった月がでてきた場合、国の持続化給付金の給付対象になります。この流れで売上が減少した会社は福岡県からも国からも給付を受けることができ、二重取りは可能です。逆に、現時点で50%以上売上が減少している会社は福岡県の方は受取ることができません。
コロナ給付金「二重取り」も 福岡県と国の支援に一部重複
2020/5/1 6:00西日本新聞 社会面
県側は返還求めない考え
福岡県は30日、新型コロナウイルスの影響で減収し、国の給付金の対象外となる中小事業者の支援を目的に打ち出した独自給付制度「県持続化緊急支援金」に関し、条件次第では国の給付金と「二重取り」できることを明らかにした。県の給付金は、国の支援対象ではないことが申請の条件。だが、先に県の給付金を申請した後にさらに減収し、売り上げが半減した場合は国にも申請できるという。(後略)
これでは、現時点で50%以上売上が減少している会社よりも、今30%以上売り上げが減少していて、今後50%以上売上が減少する会社の方が得をしてしまうという矛盾が出てしまいますが、とにかくそんな不公平を是正する時間を取るよりもいち早く困っている人にお金を給付したいという考えのようです。
持続化給付金や福岡県持続化緊急支援金には確定申告書が必要です。「自分って対象になるの?」「昨年の決算申告がまだできていない!」など至急何とかしたいという方はご一報いただければ相談に乗ることができます。