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情報技術に期待される2つの役割

必要に迫られて多くのツールを利用

必要に迫られて様々な遠隔で作業するためのツールを利用していますが、ネットワーク設定や、グループウェア、ビジネスチャット、Web会議、RPAと様々なツールを実際に体感できるので非常に参考になります。

今まで、私がかかわってきたITは情報を入力・加工し必要な情報を取り出すいわゆるシステムというものばかりだったため、コミュニケーションツールとしてのITの役割についてはあまり意識することはありませんでした。

しかし、メールに代表されるコミュニケーション用のツールは多様化を続けており、いまや動画やリアルタイムの情報交換も当たり前の時代になってきているという事がよくわかります。

こうなってくると、東京や大阪のような大都会と地方の距離はより縮まることになり、一切直接会うことなくサービス提供する時代が来ています。現在利用しているfreeeのサービスもコロナの一件が無くとも東京の担当者と遠隔でやり取りをしており、恐らく今後も直接会うことは無いと思います。

コンサルティングサービスは、別に直接対面で話をしなくても必要な情報のやり取りが行われて、求めているものが得られれば問題はありません。もちろん直接対面することで、伝わるものも多くあると思いますが、直接会うことによる投資対効果を考えた時に、遠隔でやり取りした方が移動に要する時間を作業にあてることができるメリットであったり、頻繁にコミュニケーションを取ることができる手軽さであったり、距離が離れているほどそういったプラス面が大きくなってきます。

今まで見えていなかった直接会うリスク

結局は対面に勝るコミュニケーションは無いという前提で世の中のビジネスは動いていましたが、コロナウイルスによって対面で話をすると病気に感染しやすいというリスクがあることが顕在化しました。これは、インフルエンザや風邪、結核など人から人へうつる病にはすべてに言えるリスクでしたが、今回極端に深刻化したことでそのリスクが大きくクローズアップされることになりました。

対面でないことによる衛生面のメリットという今までほぼ意識されなかったメリットが今回の件で非常に強く認識されたことで、今後もこのメリットを強調した遠隔でのやり取りというのは拡大することになりそうです。もともと、慣れないからという理由で従来通りのやり方を踏襲していたところは、この状況が長期化するにつれて慣れていき、抵抗が無くなってくるのではないかと思います。

そうなってくると、そもそもの作業の進め方自体も変えていく必要があります。今まで、対面で報告や協議を行っていたものは、せっかく集まるので、その時に色々なことを話し合う必要があり、コミュケーションの頻度は1ヵ月に1回など、集まる労力がかかるため間隔をあけて定期的に集まり、その時に大量の情報を処理し、また次に間隔をあけて集まるというスタイルが一般的でした。リモートで移動の時間が無くなるのであれば、ほんの10分、15分、チャットで頻繁にやり取りをすることも可能になってきます。また、そこに関係者が全員集まっていなくとも、必要な人と必要なやり取りをすればいい事になります。

メール・電話でもできていたことで、実際やっていることだと思いますが、実際あって協議するという場もこういったやり取りの一部に取り込まれることで会う必要が無くなってくる可能性があります。これは、「必ずどこかで対面で話をしないと」というのが常識であった状況から「一切対面で会わずにすむやり方は無いか」という事を真剣に考え始める状況に変わったという点で今回大きな転換点になっている気がします。