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開業当初で費用だけが掛かっている場合

当ブログをご覧いただきありがとうございます。
この記事では独立直後にありがちな状況について、税務上どうなるのかについてご紹介させていただきます。

「いくらか仕事はもらえたけど、どれも本格的に始まるのは来年からだから売上としては来年だなー。今年開業にかかった費用は開業費と繰越損失で持ち越せばいいのかな」そんな話をすでに独立して数年たつ先輩税理士の友人に話したところ、「え?持ち越す必要なんてないよ。収益あるじゃない」と言われました。

総合課税制度・損益通算とは

個人事業主となり、その事業からの収入がほとんどの場合、費用はその収入と相殺するしかありません。しかし、サラリーマンから独立開業した場合、独立した年には事業所得以外の所得があります。給与所得です。

当然ですが、給与所得は赤字になりようがありません。給与所得には決まった控除額しかなく、経費がかさみすぎて赤字になるという状況が起こりえないからです。もちろん、生活費を使いすぎてお金がないという状況はあり得ますが、生活費は経費ではないですし、給与所得から引けないので給与所得としては黒字になります。

その黒字と開業時の事業の赤字を相殺できるのが損益通算です。総合課税制度により、事業所得も給与所得もまとめて総所得として税率が計算されます。

損益通算によって、総所得以上の赤字が出てしまっている場合には、総合課税制度に入っていない退職所得で相殺できます。そう考えると、私のように9月末でしっかり賞与までもらって辞めたケースでなくても、ある程度退職金がもらえた人であれば年初でも開業時の赤字をある程度吸収できるのではないかと思います。

それでも持ち越す必要がある場合にはできるだけ「開業費」に

給与所得や退職所得でも吸収しきれないぐらいの赤字がある場合には、できるだけ開業費という勘定科目を使って持ち越すべきです。開業費は任意償却が可能なため、利益が出た時に 開業費を償却することで 必要なだけ費用計上することができるためです。繰越損失として持ち越した場合には3年で強制的に消えてしまいます。3年後まで損失が消えない事業というのは先行きが不安ですが、それでも開業費でずっと持ち越せるほうがはるかに便利です。

趣味を「事業です!」と言い張ったら?

サラリーマンの方がここまでの話を聞いて、「え?じゃあ趣味を事業ってことにしてガンガンお金使って事業所得のマイナスにしちゃえば給与所得と相殺できて税金が安くなるの?」と思われた方もいらっしゃるかもしれません。

そんなことができてしまったらみんなやってしまうと思うので、そういうわけにはいかず、事業として成り立っていないものについては事業所得ではなく雑所得とみなされ損益通算してはいけないという判例があります。

開業を検討されている方、開業直後で右も左もわからないという方もお気軽にお問い合わせフォームからご連絡いただければと思います。


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