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法人化によって何でも経費にできるわけでは無い

節税のために法人化するという話はよく聞く話ですが、なぜ法人化すると節税になるのかというと、給与所得として役員報酬を支払うことによって、法人で一旦経費として計上された役員報酬が、個人の方でも給与所得控除という実際に使った経費とは無関係に一定額引いてくれるという制度が利用できるところが最も大きいと思います。

また、役員報酬の金額をうまく調整することによって、所得税と法人税の間で最も条件がいいバランスを狙うことができ、役員報酬をもらいすぎず法人税の実効税率を超えるような所得になりそうなら法人に残しておくという事も可能です。ただし、役員報酬は毎月同額が原則のため、その年の役員報酬を前年の経営成績によって決める必要があります。

この部分で、儲かれば儲かるほど個人事業主よりも有利になっていくため、グレーなラインを狙ってあれこれと手を尽くさなくとも損をすることはありません。そして、経費にする以上は明確に事業との関係を説明できなければならず、グレーなラインであればあるほど事業との関係を説明するために資料を作成したり、証拠を残したりと面倒な作業が必要になります。

その面倒な作業をやってでも経費にしたいという事であれば頑張らなければなりませんが、それに対しての費用対効果を考えると、税金をある程度払うことについては腹を括って、売上を伸ばし収益を増やすことに尽力した方が結果的に生涯に手にするキャッシュは多くなるのではないかと思います。

利益が大きくなることによるメリット

節税のためにできるだけ経費を計上しようと考えると、利益はプラスマイナスゼロに近づくことになります。税金を払わないという事に最大限の価値を見出すのであれば、利益ゼロが最も理想の形です。

しかし、もし会社をいずれ売却するつもりであり、売却時に多額の売却益を手にして悠々自適な生活が送れるようになりたいと考えるのであれば、利益はできるだけたくさん出した方がいいという事になります。

というのも、その会社の売値を高くするためには利益が出ていれば出ているほどいいためです。企業価値の評価方法には3種類あり、純資産をベースに計算する方法と、会社の将来獲得キャッシュをベースに計算する方法と、類似会社の株式の価値をベースにする方法があります。

そしてそのどれもが、過去に利益が出ていれば出ているほど高く評価されるようになっています。これが毎年利益がプラスマイナスゼロだったら、買う側の企業も利益がほとんど出ない企業だからあまりお金は出せないと思うはずです。

逆に、ある程度利益が安定的に発生していたら、「今までと同じぐらい稼げると仮定すれば3年で回収できる」とか、これだけ利益が出ていれば後で回収できるからちょっと予算をオーバーしてでも買いたいとか、買う側に安心感を与えることができるようになります。

そう考えると、いいとこどりな状況はあり得ず、利益が出れば支払う税金が増える半面、企業価値が上がり売却時に有利になります。利益が出なければ支払う税金が減る反面、企業価値が下がり売却時に不利になります。

結果として、真っ当に会社運営をして利益が出るならどんどん出して税金を払うという方が健全で事業に集中でき、高値で売却することもできるため悪い事ではないと思います。

節税に関してはさまざまなノウハウがあり、その最前線で会社を支援している税理士に考える部分を委託し、自分は事業に集中することで、最もバランスのいい会社運営ができるのではないでしょうか。節税策を考えることに差ほど興味が無く、税理士を雇うことで大きな効果が期待できるようであればぜひお近くの税理士にご相談するのがいいのではないかと思います。


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