財務会計に関する業務を網羅的に見える化したかったら
財務会計に関する業務を網羅的に見える化するための一つのアイデアとして、仕訳パターンごとにどうやってその情報が収集されて入力されているのかを調査するという考え方があります。
財務会計システムの最終的なアウトプットは決算書ですが、決算書は仕訳の集積で作成されています。そして一つ一つの仕訳は何らかの情報源を基に入力されています。年間の総仕訳数にすると企業によって大きく異なりますが、かなりの数に上ることは間違いありません。しかし、そのパターンを分類するとかなり圧縮されることは間違いありません。そして、パターンごとに頻度も明らかになります。
頻度が多い仕訳パターンで、情報の収集方法が手動、入力も手動であるものは、極力自動化していくことで業務負荷の軽減が期待できます。
課題は仕訳パターンの洗い出し
仕訳パターンさえわかれば、網羅的にその入力までの流れを確認する手掛かりを得ることができます。仕訳パターンを調べるには仕訳帳をデータで入手し、重複するパターンを調査する必要がありますが、仕訳が1行で行われている場合は容易に重複を排除できますが、仕訳というのは複数行に渡って1回の取引について処理されることも多く、仕訳パターンの重複を簡単に調べることは困難です。
そこで仕訳パターンの調査はExcelで一瞬でというのは難しいと思います。ただ、1人日もあれば調査可能かと思います。
仕訳パターンが洗い出されれば、あとは各仕訳パターンに複数の取引が紐づいている場合を調査します。例えば、雑誌の定期購読と本の購入は仕訳上は新聞図書費/現預金という同じ仕訳で表されますが、定期購読が口座引落である一方、本の購入は経費精算という全く別のルートから来たりします。
重要なのは、効率化の余地の調査と効率化のアイデア
一通り見える化することで、現行業務のマニュアル化が可能になりますが、そのためだけに見える化するのでは労力に見合いません。どうすれば効率よく情報収集ができるのか、入力ができるのかといった所や、やり方を大きく変えて効率化するアイデアの調査などを行うことで業務改善のツールとなります。